なんて充実した一日だったことでしょう!
静岡名物のうなぎを堪能した私たちは、次々にタクシーに乗り込みベーゼン本社へと向かいます。
こんな鄙びた所にベーゼンが!!!
ピカピカのグランドピアノが騒然と並んでいます。
「さあ、皆さん。お好きなピアノをどうぞ。でも2階のアンティークピアノは100年以上たったおじいさんおばあさんですから、優しく弾いてくださいね」
ベーゼンの方の有難いお言葉です。
そして、タッキー先生の「みんな一緒に弾くと音が混ざっちゃうから、その辺は譲り合ってくださいね。」というお言葉と同時に蜘蛛の子を散らすようにお目当てのピアノに群がる多喜門下生達。
先生の言うことを聞かずにみんな一斉にリストやショパンを弾き出す様子はなかなか壮観です。
私と沼田先生は、早々に個室を見つけ、静かな所でスラブ舞曲をこっそり練習します。
ハルカもアンティークピアノをなにやら爪弾き、サトちゃんは、寄木細工のような素敵なスタインウエイでラフマニノフやリストを弾きまくっています。
タッキー先生も可愛いアンティークピアノでトルコ行進曲をご機嫌な様子で弾いているのを発見!
どんなに音が混ざろうが、みんな自分の世界に入っている〜
なんだか、すごい世界です。
やはり、ピアニストは中村紘子先生がおっしゃるように蛮族なのか。
あれこれさわって音を出し、ピアノの歴史を聴いたり、門下生の演奏や松本あすかさんの楽しいコンサートを聴いたり、本当に楽しい1日でした。
家ではNYスタインウエイの華やかな音を楽しんでいますが、ベーゼンの暖かい音もなかなかいいな〜と新たに思う私でした。