「笛」

明月院の横のくねくね道を行くと「笛」という小さな喫茶店があります。

ご主人の手作りの山小屋風の喫茶店内には世界中の笛が飾られ、バロックが流れています。そんな中、緑の山を愛でながらおいしく入れられた珈琲の深い香りを楽しむのは至福の時です。
カウンターには、拾ってきた木の実や貝、珍しいおもちゃやご主人の家の庭に咲いた小さな花が飾られていて、見ていて本当に楽しいのです。
コンサートや展覧会の場となることもよくありますが、昨晩は明月谷の住人の懇親会が開かれました。

ハルカは、持って行くタイ風サラダの盛り付けを手伝い張り切っています。
さて、行ってみると、お店の中は既に0歳から88歳までの明月谷の住人の持ち寄り料理を囲み既に盛り上がっています。
ご近所のおばあちゃまお手製のぬか漬け、梅干、優しい味の卵焼き、お手製ピザに珍しい白海老やからすみ、小さい子向けのお菓子も沢山あります。
新しくアトリエを改造した家に引っ越してきたのは、とってもおしゃれなご夫婦。
すっかり溶け込んでいます。
赤ちゃん2人に小さな子供3人の他中心となるのは、70代〜80代の方々。
80代の男性陣は、焼酎で盛り上がっています。
「僕は、かねてから思っていたんだけれどね。。。」
なんだろう?面白そうな話が始まっていますが、まずは、おばさま方のグループに座ります。
そこでは、新しいご夫婦にムカデの退治法を伝授しています。
皆さん、生活をエンジョイされていて、知的でスマート。
すごくかっこいいのです。

なんといっても私を喜ばすのは、ここに住む文人、粋人のお話。
そして北鎌倉や鎌倉のおいしいお店の情報です。
昨日は、以前から興味を持っていた魯山人の話も聴くことが出来ました。
ハルカは日本の歴史を新聞記者のおじいちゃまに教えていただいたようです。
生きた学問を味わえる、昔の学校のような雰囲気です。

「ここは、チロりン村のようだね」って言われたことがあります。と、美術のお仕事をされている方が呟きます。
こんなところにチロリン村があったなんて・・・
本当にそう思えてきて不思議な気分です。

自然が一杯の明月谷戸、暖かい住人に囲まれて幸せ一杯な気持ちに包まれた夜でした。