Riezm Academy

プロの意識の高さ

立て続けに濃〜い毎日を送っています。

まずは、蜷川幸男演出のムサシのロンドン公演。

1番前の真ん中の席は、役者の気迫が伝わってきてびっくりするほどの迫力です。

故井上ひさし氏の深いメッセージが翌日なってもヒシヒシと波のように伝わってくるのでした。

そして、翌日はオリエンタルクラブという東インド会社の時代からある由緒あるクラブで2人のピアニストのコンサートがありました。
英国紳士たちが、赤ワインを飲みながら談笑していたり、男性しか入れない部屋があったり・・初めてクラブに足を踏み入れた私には、謎めいた場所でした。

プロの意識の高さ
   
プロの意識の高さ

    プロの意識の高さ

       プロの意識の高さ  前半演奏したIgor Karmenz 

彼の演奏は、全身全霊命を削るようなすごい演奏。
まるで、太い彫刻刀で削るような・・・
エジソンやアインシュタインのような特殊能力を持った天才と言えるでしょう。

Igor Kamenz plays Liszt, Waldesrauschen

Igorは表に出ないピアニストなので、検索しても出てきません。
自分のユーチューブのことも知らないようでした。

プロフィ‐ルをご紹介。
Igor Kamenz has been a household name at international piano competitions being awarded 18 first prizes. Since 2000 he has given solo recitals at the Schleswig Holstein Music Festival, Large Hall of the Moscow Conservatory, closing concert at Busoni Festival in Bolzano, tours throughout China followed by a concert with Beijing Symphony Orchestra, just to name a few. He has graced the major halls in Germany as well as Tonhalle in Zürich, Salle Gaveau in Paris, Mozarteum in Salzburg, Kennedy Centre in Washington and the list goes on. Igor Kamenz has recorded extensively, both on radio and television (Bavarian Radio, West German Radio, South West German Radio, Radio Germany, Radio Bremen, France 3, Hungarian Television, Spanish Radio, Radio Israel) and CD (5 in total). His third solo CD with works by Liszt was awarded the first prize by magazine Pizzicato.

そして、翌日は、もう一人のピアニスト、Amir Tebenikhinのコンサートへとケンブリッジ大学に向かいます。
こちらも古い古い教会でのコンサート。

   プロの意識の高さ

   プロの意識の高さ

Rachmaninov piano concert 3 II Intermezzo 2

Amirのプログラムは、バッハのフランス組曲、シューマンのソナタ3番、スケルツォ4曲といった充実の2時間プログラム。

彼はいたって謙虚な人です。

 昨日はリストのソナタだったでしょう?
 あれだけ、パーフェクトなソナタを聞いたのは初めてよ。

 長く弾いているから・・・と彼ははにかんで言います。

 素晴らしく大きなプログラムをプレゼントしてくれてありがとう。
 みんな大満足していました!
(この2日間は無料のコンサートでした)

 長すぎなかったかな・・・曲が大きすぎなかったかな?

穏やかで静かな人ですが、ピアノを引き出すと10本の指が語りだし、ゆとりのある大きな演奏です。
筋肉が柔らかく自由自在に弾ける人。

ル‐ビンシュタインコンクールで1位を取り、その他大きな国際コンクールでも沢山の1位を取り、年間40のコンサートで世界中を飛び回る彼ですが、生活は苦しそう。

 僕はピアニストとして生きて行きたい。だから、教えない。

と言うのです。

4人の子どもの父親である彼を何とか応援したいと思い、おもわずCD一箱買ってしまいました。

届いたらブログでCDプレゼントをしましょうね。

IdorにしてもAmirにしても、心のある本物のピアニスト。

新星ピアニストが続々とデビューする中で、彼らのようなピアニストが生活は貧しくても、本物の幸せなピアニストと言えるのかもしれません。

今夜は、またすごい!

パリのオペラ座のバレエのドキュメンタリー映画を観てきます。

日本でも公開されるのかな?