色とりどりの喜びが、わたしの心の中で飛び跳ねています。
まずは、アンデスの女の子が我が家にやってきた!
福岡でお知り合いになった野口画伯の水彩画です。
貴方にプレゼントしますよ。
とおっしゃってくださっていたけれど、本当に、本当に送ってくださった!
なんて、可愛らしいのでしょう。
朝・昼・晩と眺めては、野口ご夫妻と、訪れたことのないペルーを思い浮かべています。
野口ご夫妻は、長きにわたって、ペルーの貧困部落の学校建設を支援し、部落での煙の出ないかまどの建設に貢献されています。
野口ご画伯の絵から伝わものは、貧しさからくる厳しさ、苦しさというよりも、慈しみの心。
それは、しみじみと心深く広がります。
描く人の視線で、絵はどのようにでも変わり、それを伝えることが出来るのだと発見しました。
野口画伯は、この度、旭日双光章 を叙勲されています。
そして、大雪のマンハッタンから美しく輝く秋のセントラルパークをお散歩しました。
メトロポリタンミュージアムまで足を運んだのですが、どうしても外が気になってしょうがない。
すぐに出て来てしまいました。
秋のセントラルパークは、美しい紅葉や大小の木の実。
よっぽどおいしいのでしょう。
それをついばむ小鳥たちの忙しいことったら!
自然の中でのびのびと過ごす午後。
また、嬉しいニュースもやってきました。
9月の末、私はロンドンでカウンセリングの勉強をしていました。
パディントン駅のシャンペンバーで友人のマダムと飲んでいたら、ばったりピアニストのセルゲイに出会ったのです。
チャイコフスキーコンクールで4位を取ったセルゲイですが、
その後の浜松国際では、優勝候補とされながらも1次予選の演奏中に止まってしまったのです。
「セルゲイ、コンクールを棄権」との放送が流れる中、前代未聞の出来事に会場に居た人たちは、驚きを隠せなかったそうです。
でも、彼の才能を信じた人の中に、生活、食事、演奏の場などのすべてを支援し続けたマダムがいました。
私もマダムの熱意にほだされて、陰ながら応援してきたのですが、
どうしても、失敗がトラウマとなってしまっているのか、演奏に波があるし、
ほとばしる才能が輝く時間は長く続かず、内省してしまう。
態度もなんだかおどおどしていて、コミュニケーション能力もありません。
お互いにもっと言葉が通じたら、トラウマを解放するワークをさせてもらいたいのに・・・
歯がゆい気持ちでいっぱいでした。
そんな彼が、浜松国際後のリベンジにと選んだのは、7th International FRANZ LISZT Piano Competition。
ちょうど私達がシャンペンバーにいた時、彼はコンクールに提出する書類に必要な写真を撮ろうとパディントン駅をウロウロしていたのです。
その時、私はその日手に入れたカリスマヒーラーのジャン先生のパワーを入れてもらった入った箱に入った5つの小さなクリスタルをバックの中に持っていました。
それは、私の宝物であり、家族のために家に持ち帰る予定のものでもありました。
でも、差出さずにはいられません。
彼に伸び伸びと弾いて欲しかったのです。
思わず、
「ひとつ選んで」と言っていました。
セルゲイは「こんなに大切なものを・・・」と言って、クリスタル を手のひらに握りしめ、震えていました。
その瞬間、私は彼の呪縛が解かれるであろうことをなぜか確信したのです。
これがその時の演奏の映像。
彼のポケットの中には、クリスタルが眠っています 。
コンクールで2位受賞、そして、オ‐ディエンス賞と賞金をいただいた彼は、賞金が半分になってしまうほどの豪勢なお食事をマダムにご馳走してくれたそうです。
そして、私にまで喜びの電話もかけてきてくれました。
「ありがとう。ありがとう。ありがとう・・・・クリスタルをありがとう。大事なものをありがとう」
お互いに感動で言葉が出ない瞬間・・・
私がやっと言えた言葉は、
「おめでとう。そして、クリスタルをもらってくれて、ありがとう」でした。
上手にコミュニケーションが出来なくても、伝える心があれば伝わることにも気づかされました。
また一つ、学べたような気がします。