Barbican Hallで行われたソコロフのコンサートに行ってきました。
NYで彼の演奏と出会って以来、私の1番尊敬するピアニストとなった人です。
ここロンドンでコンサートが開かれる事を知って、真っ先にチケットを買いました。
演奏曲目
Bach French Suite No3 in B minor,BWV 814
Bethoven Sonata in D minor Op 31,No.2
Schmann Sonata in F sharp moinor, Op.11
ああ、もう言葉が出ないくらい凄い演奏でした。
魂が抜かれてしまっている。
彼の演奏は、五感を呼び起こすといったら良いのでしょうか。
前回のコンサートでもそうでしたが、薄暗い中で弾くソコロフの後ろに絵が浮かび上がるのです。
本当に不思議。
それどころか、バロックの曲の時は教会の匂いが、ベートーヴェンの3楽章では、
波間にゆれる海ホウズキになったような感覚を体験しました。
演奏を聴きながら、ああ、もう1度生まれ変わってソコロフのように自分と向き合って深く生きて生きたい。とか、自分はなんて未熟な人間なんだ。と感じてしまい、打ちのめされそうになります。
でも、邪念を振り払って、全身で彼の演奏を受け止め、体中に取り込みました。
休憩時間に出会った友人も皆、目が浮いています。
ホント。
彼は魔法使いかしらん?
本当に優しい丸い目をした暖かい人なのに、ステージではとても気難しく見えます。
楽屋に花束ひとつないのが素敵でした。
・・・そんなもの、いらない。
「他の人の演奏、聴くのが嫌になっちゃいそうだよ」夫が呟きました。
「本当だ。もう1回聴けるなら、1年分のコンサートと交換してもいい!」
あ〜でも。駄目駄目。
1年ぐらい味わっていられるほどの濃い演奏。
素晴らしい夜をありがとう。。。
皆様にもプレゼント
ソコロフのライブ演奏