ピンポ〜ン
約束時間の40分前です。
ドアを開けると遥か手前に昨日の韓国青年が恥ずかしそうに立っていました。
「コンニチワ。ダイジョブ。ダイジョブ」
さっと部屋に入ると仕事にとりかかります。
「コーヒクダサイ」
「何!」
まあ、仕方ない。今日こそは完璧に仕上げてもらわないと!
昨日出来ていなかったセキュリティに加え、新しい環境で使えるように手を加えて
もらいます。
「お願いしますよ。なんたって、こちらは素人なんですから」
私もコーヒーのおかわりと焼きたてのキッシュをいそいそと運びます。
今回は3時間も居てくれたでしょうか。
お互いの乏しい英語力、日本語理解力に加え、文化の違いもあってコミュニケーションをとるのは難しいと感じました。
でも、ここ異国の地で一生懸命PCを操る理系青年の姿は凛々しく見えます。
「オワリ。1ジカンブンでOKネ」
渡そうとしたお金を受け取らず風のように去っていった青年。
また困ったら電話しよう!と思うのでした。