同じ大学だったジュリアンと結婚してニューヨークに住むハルカが、
ジョンソン&ジョンソンでの広告の仕事をやめて
イラストレーターとして独立しました。
矢のように降ってくる仕事で押しつぶされそうになって
ストレスで自分が無くなりそうになった時に
救ってくれたのは
コロンビア大学のカウンセリンググループやカウンセラー。
自分の中の枯れかけていた芽に向き合って
水分をあげるうちに
ああ、今までは人の為に仕事をしてきたけれど、これからは自分の為に仕事をしよう。
そして、自分の中から書きたい絵を描いて発表しようと言う気持ちが
芽生えてきたそうです。
思えば、ずっと私の後ろに隠れて
公園で遊ぶのもお友達と遊ぶのにも萎縮していたような子でした。
心配した私は、社会性を身に着けようと
毎日のように公園に連れて行ったり
お友達を家に呼んだりしましたが
ふと気がつくと「はるかちゃんママ、遊ぼうよ!」とむらがるのは
よそのうちの子で、ハルカは隅の方で指をくわえてじっとしている。
それに気づいた時、私は何やってるんだろう・・・と情けなくて泣きそうになったものです。
そんなシャイすぎる娘に苛立ち悩む私でしたが、
香港に転勤になり、インターナショナルスクールに入って1年以上が過ぎたころ、
ある日突然、クリスマスのコンサートで大きな口を開けて歌ったという大ニュースを夫から聞いて
暗闇に初めて光が見えたのでした。
本当は、ハルカにも良いところはいっぱいあったはずなのに
私にはそれが全く見えなくて、心配で心配でたまらなかったのです。
でも、4歳の時から彼女の書いた絵はとてものびのびとしていて上手で、みんなから褒められました。
絵や文章を書く世界では自由に自己表現できたハルカ。
いつの間にか少しづつ自信をつけていきました。
その後もずっと、絵や文章を書くことはハルカの心の友達だったようです。
そして今回。
イラストや文章を書くことを心のパートナーとして、二人三脚でやっていくと決めたハルカ。
昭和世代の夫マロさんは、
絵で食べていけるのか?という気持ちが拭いきれないようですが、
可能性を認めようと努力しています。
私はそんなマロさんを見守って応援しています。
だって、ちょっと前にマロさんは、自分が認めたくないときは言葉に出さずむっとした態度で匂わせていたんです。
敏感なハルカは、それを察して自分の行動にブレーキをかけてきました。
双方、大躍進ですよね!
でも、私にはわかります。
マロさんも心配だからこそムッとする。
今では、ちゃんとマロさんのこともハルカのことも理解できる自分、
可能性を否定しなくなった新しいマロさんを誇りに思います。
今年の1月から毎日インスタにコミックをアップし始めたハルカ。
時々面白いダンスもアップしていて
私のお下がりのピンクのブラウスを着て踊っている動画は
tiktokで143kもの人が見てくれたそうです。
ハルカのイラストの世界は、ちょっとみっともなくってなまけもの毛の生えた主人公やいびきをかく相棒のかたつむり。あんまり外には出していない、自然な自分を現しているそうで、なぜか見ているとなぜかホッとするのです。
この1年以上、ハルカやジュリアンとは会えないけれど
心がつながっているから
いつでも会える。
ジュリアンと一緒にポルトガルに移住する夢に向けて
準備も進んでいるようです。
可能性の芽をいっぱい伸ばして
私たちの知らない世界を見せてくれる彼らを
心から応援したいと思います。