38回目となった結婚記念日。
おつきあいのスタートは、私が音大に入ってすぐの18才の時だから、ずいぶんと長く一緒に過ごしてきました。
私のような粗忽者をお嫁さんにしてくれて、
色々あってもあまり顔や態度に出さず、現役で働いているマロさんには、
いつもいつも感謝しています。
コロナ禍では、マロさんの主婦力もアップ!
ゴミ出し、苔のお手入れ、お風呂洗い、洗濯、食器洗いなどなど、
できることはささっと手伝ってくれるようになったので、私も随分と楽になりました。
そして、趣味のお茶やテニスに加えてスイミングレッスンなども充実して、
人生をバランスよく楽しんでいるように見えます。
さて今回は、二人の好みをふんだんに盛り込んだ、1泊のプチ旅行を企画してみました。
まずは、マロさんも行ってみたいと言っていた小田原おでん本店を目指します。
仕事帰りに駆けつけるため、新横浜から新幹線のこだまに乗って小田原へ。
わずか15分で到着です!
こんなプチ贅沢をしてまで、行ってみたいおでん屋さんは、ここ。
夜の小田原おでんの雰囲気は格別です。
9種類の日本酒飲み比べもしつつ、1つ1つ丁寧に作られえた滋味深いおでんを楽しみます。
夫婦って・・
家族って・・・
おでんのようなものよね・・・と思いつつ、いつもの宿へ向かいます。
お宿は、立派なお庭とお風呂が素敵な箱根湯本の吉池旅館。
偶然見つけた宿ですが、季節ごとのお庭をお散歩するのも楽しみにしています。
ふと、どこからともなく良い香りがしてきます。
あれ?沈丁花かな・・?
香りを頼りに進んでいくと、意外なところに咲いていた沈丁花を見つけました。
なんだか、かくれんぼしているみたい。
子供心に戻る楽しいひと時です。
ちょうど去年は桜の頃に、帰省中のハルカを連れて行ったけれど、
露天風呂から見上げる枝垂れ桜が見事だったっけ。
今回は、下弦の月と星。
真っ赤な椿を見ながらの入浴です。
さて、翌朝はお部屋で買ってきたパンとコーヒー、夏みかんでささっと朝食を済ませて、
行ってみたかった梅園へ。
2月生まれのハルカがまだお腹の中にいた頃、
梅のまるい蕾を見るたびに、生まれてくるのが待ち遠しくって
お腹の子を「小梅ちゃん」と呼んでいました。
出産後、五感が鋭くなっていた新米の母親の私には、梅のなんとも言えない上品な香りがとても印象的だったことを覚えています。
さあ、目指すは、曽我梅林!
350,000本もの梅林を農家の方々が解放してくれているんですって!
しかも天気が良ければ、富士山をバックに梅林を見渡せるとのこと。
国府津からバスに乗って10分。
到着です。
空には、彩雲もお出迎え。
梅園の中は、自由に入ることができるのです。
小川が流れていたり、お気に入りの木の下でお弁当を広げている家族もいたり。
のどかで幸せな風景が広がります。
世界ではいろいろなことも起きているけれど、ささやかな幸せを見るとホッとします。
さあ、お次は今回のもう一つのメイン。
小田原にある松永記念館を目指します。
・・が!その前に軽いランチ。
小田原ミナカの店先で、お稲荷さん。ジャンボシュークリームとコーヒで軽く済ませます。
これも満足。美味しかった〜〜
さてさて松永記念館とは・・
実業家の松永安左ヱ門(耳庵)が4つのお茶室のある終のすみか。
予約をすると、解説付きでお茶室を見学することができるのです。
特に老欅荘は、マロさんに取っては聖地とも言えるところ。
茶人としても耳庵の思い入れが随所に見られて、
お茶に詳しくない私ですが、とても面白かったです。
さらに、歩いて7分の山縣有朋の別宅、皆春荘へ。
明治時代の政財界人は、ひっきりなしの来客をここでもてなし、
自身も多いに楽しみ、同時に家族と共に羽を休めるところであったのだろうなぁ〜と思いを馳せます。
いいなぁ、小田原ってなんとなくホッとするね。
元豆腐屋だったところを改築した素敵なカフェで、ジャズのライブを聴きながら美味しい紅茶をいただきます。
いよいよ、今回のプチ旅行も終盤です。
最後は、またまた吉池旅館に戻って、いつものステーキ。
何度か行っているので、やっぱり落ち着きます。
いつもの箱根土産(チモトの和菓子、籠清のあげかま、吉池そばのお豆腐屋さんの豆腐、地元野菜:今回は蕗のとう)を買って、大満足。
梅も見たし、お茶室もたくさん拝見しました。
良い記念日となりました。
来年は、どこに行こうかな?