ヨーロッパを旅してきたスナイダー一家が、アメリカに帰国する前に我が家に来てくれました。
なんと、バラマーケットで仕入れた食材とワインを大量に抱えて、サンタクロースのように登場です!
外科医のサムちゃん、家庭菜園を愛するお料理上手な純子さん、ゴードンラムジーの料理本を実践し、めきめき腕をあげている娘の亜紀ちゃん。
3人そろって、食のレベルの高さは相当なものです。
ロンドンの誇るバラマーケットに遊びに行ったら、そこは、スナイダー家にとってパラダイス。
指をくわえて見ているだけでは物足りない!
お料理を作りたくなってむずむずしてきて・・・そう! 青木家のキッチンで作って一緒に食べようという、
私たちにとって何ともありがたい展開になりました。
我が家に到着するなり、キッチンへ向かいます。
フランスの美味しいチーズ
ウサギやポークのパテ
いちじくにプロシュートをくるくるっと巻いて・・・、
小さな赤いペッパーに山羊のチーズを詰めて・・
かわいいアペタイザーの出来上がり!
その他、香り高いオリーブや、
さすがさすがの焼き立てパンには、トリュフオイルをつけて!
器用な3人組が用意するとあっという間です。
夫も張り切ってワインのボトルを開けます。
これは、「楽しく飲みたいなあ〜」と大切に取っておいた、赤ワインのマグナムです。
新鮮でクオリティの高い食材をモリモリ平らげながら、
亜紀ちゃん(私たちはアーキッシュと呼んでいます)やハルカが小さかった時のこと、
二人の進路のこと、
それぞれの家の改築プロジェクトなど語り明かしました。
メインは、サムちゃんが焼いてくれたフィレステーキ。
赤ワインと醤油ベースのマリネ液に浸したステーキの肉をエシャロットとガーリックのみじん切りを香り高く炒めてから焼くのです。
バラマーケットの高級牛フィレをサムちゃんが私たちの為に焼いてくれた!
もう有難くって、嬉しくって、焼いたお肉をお皿に載せてもらうときは、年甲斐もなく小さな女の子のようにお皿を差し出してしまいました。
この時の気持ちと美味しさは、文章には出来ません・・・
デザートには、これが登場。
ひとつ10cmぐらいある巨大メレンゲ。
ロンドンのカフェやパン屋さんでよく見かけるのですが、私は恐ろしくって買ったことがありませんでした。
それを「面白そうだから食べてみたい」と2つも買ってしまう純子さんは、大物です。
そのまま食べるのではなく、マーケットで仕入れた新鮮なフルーツの上に、メレンゲを砕いてのせました。
メレンゲは、ほのかにミルクの香りがして、優しい甘さ。
私が思っていたような、歯の抜け落ちるような甘さとは違いました。
美味しい料理は、楽しい時間を作り、みんなを元気にする。
愛がある。
コーチもお料理上手な人も、周りを幸せにする魔法使いだな〜なんて、ほろ酔い気分で思い、
もっとすごい魔法使いになるぞ!と鼻息が荒くなるのでした。
そして、バイトで夜遅く帰ったハルカには、ラデュレのレシートの裏に書かれたアーキッシュのメッセージが、机の上に残されていたそうです。
私も心がふんわりと暖かくなりました。
こういうさりげない心使いができるアーキッシュは、将来、立派な魔法使いになるだろうなあ。