ギャラリーでのインターンを終えて、ハルカは今日、アメリカへと帰って行きました。
2か月弱の間でしたが、月岡芳年の浮世絵「月百姿」の英文解説の校正を無事終えることが出来て、達成感で一杯のようです。
私たち夫婦も、「月百姿」のエピソードを聞くたびに驚いたり、感心したり・・・
本当に楽しい日々でした。
そして、最後の日に、ギャラリーのオーナーから娘の1番好きな浮世絵をプレゼントしていただきました。
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この浮世絵は、一緒に中国に渡った2人の日本の男の人が描かれています。
右の人は2度と日本の土を踏むことはなく・・・
左の人は、日本へと帰ることになり、二人の運命は分かれてしまいます。
そんな将来が待っているとも知らない二人は一つの月を眺めています。
まるで、未来を象徴するかのように、二人の姿は、一本の太い柱で分けられています。
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「うまいねえ〜芳年。なんか、お母さん感動しちゃった!」
「夏らしい、鴨川に足をちょっぴり付けている女の人の綺麗な浮世絵もあったんだ。
でも、私にとって意味のある浮世絵を選んだの」
「・・・・!」
あれれ? イケナイ。
それは、イケマセン。 お父さん、うるっと来ちゃった!
「大丈夫だよ、お父さん。ハルカ、ちゃんと日本に帰って来てくれるよ」なぐさめます。
「うん。でも・・・なんかさ。ああッ!」
男の人って可愛いと思います。