引き続き、書いた原稿をお送りします。
今日も、読んでね。
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先生やお母さんは、ついつい、良かれと思って、「自分の価値観」や「考え」を子供に押し付けてしまいがち。
でも、そんな環境で育った子は、当然、自ら考えたり、工夫してみたり、やってみよう!といった
探究心やチャレンジが育っていません。
よく、ピアノの先生方から「生徒のやる気を起こすコーチング、教えてください」と頼まれます。
でも、「やる気」って、火を起こすようにパタパタとあおいで起こすものじゃありませんよね!
ごく自然に、心の深いところからムクムクっと湧いてくるものではありませんか?
「生徒のやる気が起きない」と悩む前に、
その原因のひとつに、
自分のコミュニケーションの取り方や指導を見直す必要があります。
私たちは、産まれたばかりの赤ちゃん育てるように、
生徒さんをゼロから教えるところからスタートし、
最終的に生徒さんが一人で考え、
工夫して、
弾けるようになるまでお育てすることが仕事です。
多くの先生の悩みは、
生徒さんの自立・成長にピンポイントで合わせたレッスンに特化していないところから来ているような気がしてなりません。
どうぞ、「答えは私が持っている」「可能性は少ない。無理。難しい」という思い込みを捨てて、
「答えは相手が持っている」「可能性は無限大」へと視点を動かしてみてください。
ああ、この子はこんなにすごい力を持っていたんだ・・・と感動します。
そして、新たに発見した気づきを黙っていないで、お互いに素直に言い合ってみてください。
レッスンが活き活きしていきます。
楽しくなっていきます!
こうなってくると、「生徒さんが一言もしゃべらない」といったコミュニケーションの悩みはなくなっていくのです。
また、私たち指導者は、
「生徒さんやお母さんの本音を知りたい」
「ご家庭での練習の様子を知りたい」
「情報を得たい」
本当のこと、教えて〜〜〜!!!と思っています。
そんな時、情報を得るには、上から目線だと難しいですね。
どんなに相手でも、たとえ、小さい子でも相手を尊重することが大事、大事。
自分が大切にされているかどうかは、赤ちゃんにだって、
猿だって、わかるんですよ。
例えば、携帯をいたずらしている赤ちゃんを見つけた時に、無理やり奪い返すこともできますが、
穏やかに「これは、大事なものだから返してね」と言って、
しばらく静かに待ってみてください。
はい。
ちゃんと返してくれます。
猿だって、わかってくれます!
これは、私が小学生の時の遠い昔のお話。
神社から逃げ出してきた猿に手に握っていた赤いお財布を奪われたことがありました。
取り返そうと猿を追いかけたとたん、キーッっと歯をむきだして威嚇する猿。
でも、勇気を奮って、石を投げつけた私。
そのとたん・・・どうなったと思いますか?
なんと、猿はドブ川の向こうからジャンプして、私に襲いかかってきたんです。
怖くて、ショックで泣きながら、
逃げて、
逃げて・・・
でも、諦らめる訳にいきません。
仕方がないから、今度は心からお願いしてみました。
「ママに怒られるから、お財布返してね」って。
そしたら、しばらくお財布をいじっていた猿。
ポンって投げ返してくれたんです。
ホント、猿でもわかるんですから。
相手を尊重し、信じて待つことって、大切なことなんですね。