初雪の降る寒いロンドンの街を四十肩の痛みを抱えて小走りに向かう先は、超高級ドクターストリートとも言われるハーレーストリートにあるDr.伊藤クリニック。
3月ごろから痛みが出始めたものの、以前右肩を2年間かかって自然に直した私は、今回も痛みをこらえていました。
でも、少しずつ痛みがひどくなり、ここ1カ月は、痛みで夜も眠れなくなっていました。
時差でうつらうつらしていた夫が私の唸り声に気づいて、飛び起きて腕や肩を揉んくれたりしました。
思わず、ハルカの夜泣きを時を思い出します
今回は、針、マッサージ、整体、そして病院にも行って筋肉を柔らかくする薬と湿布をもらって来るなど、私なりに悪化させないための工夫はしてきたのだけど、日増しにひどくなっていきます。
そんなある朝、
ピン!ピン!
以前、フレミングス会で講演を聞いたことのある「痛みを和らげる治療」をしているというDr.伊藤のことを思い出したのです。
そして、第一印象は、HPのよこがおにもあるように、ちょい悪おやじ風のドクターだったけれど、痛みを緩和することに情熱を注がれるその瞳は少年のように澄んでいて、筋の通ったお話しに大きく納得したことも!
診察は、まずお茶とお菓子が出され、ゆっくり症状を聞いていただき、手をあげたり回したりし、触診します。
そして、超音波で筋肉の様子を細かくチェック。
「ああ、癒着が起きていますね。う〜ん。ここもやられちゃっている・・」
画面をみながら説明を受け、そのあと、神経ブロック注射を2本肩に打ちました。
これは、注射によって痛みのおこる神経経路をブロックするのだそうです。
何だか怖そうな名前ですが、普通の注射と一緒です。そんなに痛くはありません。
少し横になって休んでいる間は、肩と腕全体が重い感じがしたものの、診察室に戻ってお茶をいただいているときには、なんだか軽くなっています!
「NYに行く前までには治しましょう。今日は、僕の仕事だったけれど、この先は患者さまにも運動などしてがんばってもらいますよ!」
時間にして1時間。 たっぷり診察していただきました。
帰りは雪も止んで、あれ?肩の痛みがなくなっている・・・
その夜は、久しぶりに熟睡出来ました。
今も、グラスを持ったり、高いところに手を伸ばしたりしても、あれあれ?平気。
こんなこともできる。あんなことも出来ちゃうもんね〜。
まるで魔法が起きたみたい。
ちょい悪Drは熟練した腕を持つ素晴らしいDrでした。
開業には、こんな苦労も。イギリス事情が想像出来る私には、Drの気持ちがよ〜〜くわかりました。
我慢しないでもっと早く行けばよかったな!