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すべての人が愛おしく見えるロンドンの秋

          すべての人が愛おしく見えるロンドンの秋

ロンドンでの2週間のカウンセリングのコースを終えて、しみじみとした気持ちになっています。

私は、自分らしさを表現することを戸惑う繊細な少女でした。
「ピアノの上手な感じの良いお嬢さん」の着ぐるみを着せられていたので、その中に爆発しそうな怒りを持った子だとは、周りの人は気づかなかったでしょう。
また私自身、それに気づかれることを大変恐れていました。
着ぐるみを脱ぐことは、私にとって、この家の娘ではなくなることを意味していました。
生きるため。
つまり食べて、眠って、学校に行かせてもらうためには、着ぐるみを脱ぐわけには行かず、息苦しくてたまりませんでした。
そんな私は、自分のことが大嫌いでした。

でも、結婚して、本当の自分をさらけ出しても、不機嫌になったり怒ったりせずに愛して認めてくれる夫との生活の中で、
私は少しずつ自分の心の居場所を作っていきました。

コーチングという知識を得て、また、コーチから毎週のように承認され続けた私は、「やりたい」が「出来る」に変わっていき、
どんどん自信を得て行きました。
直感を信じ、努力も沢山したので、自分でも信じられないほどの多くの成果が出始めました。

私は、なんて運がいいんだろう
私は守られているから、大丈夫だ

と、思えるまでに成長していきました。
ポジティブで、幸せ、喜び一杯な私は、「自分のことが大好き」と人に言えるようになりました。
自分を好きになると、こんなに生きやすい。
毎日が、発見と感謝で幸せ一杯!
胸がふくらみます。

やがて、次の課題がやってきました。
自分が正しいと信じてやってきたことでも、人を傷つけたり悲しい思いをさせてしまったことに向き合うこと。
自分の中ではケリをつけたつもりでも、蓋をしていた過去のやりとり、事件の中で、自分の思い込みや価値観、エゴを押しつけていなかったかを私は振り変える必要がありました。
いろいろ言い訳する自分と闘いながら、よく観察すると、優しい顔の下にキツイことを言ったり、したりする、
とても緊張した怖い顔の自分が見えて来ました。
自分がそんな面を持っていたなんて!ショックで恐ろしくなりました。

正直に書くと、ハルカや夫、周囲の人にも着ぐるみを着せていなかったか?ということです。
この2年間、自分を見つめ、自問自答を繰り返しています。
これは、とても苦しい作業です。
でも、想像の中で相手に許してもらい、自分自身を許す作業を進めています。
その結果、苦しみを味わい、許しを得た今の自分をもっと好きになっています。
そして、自分の出来ることを世の中に返して行くことで、本当に許されるのではないかと信じています。

このようなことは、カウンセリングの中で、カウンセラーとともに進めて行くようですが、
自力でやった自分は、すごいな〜なんて、ちょっと自分を誇りに思います。

この2週間でカウンセリングのコースを終えたら、景色が変わって見えました。
道行く人も、地下鉄の中の人も、みんな着ぐるみを着ながら、生きている。
若くて優秀なガチンココーチングのチャレンジャー達も着ぐるみの中は、夢と不安でごちゃごちゃです。

今回、自分や人を責める声を鎮めて、もやもやした不安を解消し、安心して生きていける方法を習ったことは大きな収穫です。

コーチングのスキルに加えて、もっと深く自分を見つめたり、感情を解放することで、
もっともっと深く人とかかわっていけるような予感がしています。

なんだか、すべての人が愛おしく思えるロンドンの秋。