今日は、思いっきり五感を解放しよう〜。
そう思って、ずっと楽しみにしていた日曜日。
まずは、赤坂迎賓館で開催されている
「藤田嗣治 生誕140周年 特別参観」へ行ってきました。
赤坂迎賓館は、四ツ谷駅から歩いて10分ほど。
西洋建築でありながら、ところどころに和の意匠が取り入れられていて、
贅を尽くした華やかさの中にも、どこかしっとりとした日本らしい美しさが漂っています。
世界各国の国王や大統領など、国賓をお迎えする場にふさわしい、
本当に見事な建物でした。
そして、今回とても楽しみにしていたのが、藤田嗣治の絵画6点。
以前、シャンパーニュにあるフジタ礼拝堂で彼の壁画を見たとき、
青とも菫色とも言えない、あの優しい色合いがずっと心に残っていました。
今回、改めて作品に出会い、
その繊細な筆使いと色彩の美しさに、すっかり魅了されました。
藤田嗣治といえば、
「おかっぱ頭」「丸眼鏡」「ちょび髭」。
100年も前に、こんなにおしゃれだったなんて!
その佇まいまで、やっぱり素敵です。
そして、最後の絵を見ようと歩みを進めたところで、
目の前に美しい貴婦人が!
「あれ? 殿子さん……?」
勇気を出してお声がけしてみると、
なんと、ロンドン時代から親しくさせていただいている殿子さんでした!
思いがけない再会に、二人とも大喜び。
「ロンドンへ戻る前に、またお会いしましょう!」
ということになりました。
こんな偶然も、うれしい贈り物ですね。

さて。
視覚にたっぷり栄養をあげた後は、
今度は「視覚のない世界」へ……。

高輪ゲートウェイの
「Dialog in the Dark 5-1=∞ Lab.」
真っ暗闇の中、
視覚障害のある研究員、ハーちゃんの案内で
珈琲を味わうという80分の体験です。
ただ、おいしい珈琲を飲むだけではありません。
豆を触ったり、
香りを嗅いだり、
珈琲を注ぐ音に耳を澄ませたり、
カップの温かさを手のひらで感じたり。
そして、豆やお皿を手渡すときに触れる、
人の手の温もりまでが、とても優しく感じられました。
視覚を手放した暗闇の中では、
普段は気づかない感覚が、ぐっと際立ってきます。
不思議なことに、心もだんだん静かになって、
「味わう」ということそのものが、
ゆっくり、深くなっていくのです。
このところ、以前よりスピードを落としているつもりなのに、
それでも私は、いったいどれだけ急いで、
慌ただしく生きているのだろう……。
そんなことにも気づかされました。
施設名の「5-1=∞」には、
五感のうち一つを手放すことで、
そこから無限の可能性が生まれる、
という意味が込められているそうです。

この日、一緒に体験したのはLevel3のメンバー。
コーチとして、
五感や直感を研ぎ澄ませることを大切にしている仲間たちです。
目で見る美しさを味わい、
そして、目を閉じた世界で感じる豊かさを味わう。
五感を解放するって、
何かをもっとたくさん取り入れることではなく、
もしかしたら、
ひとつひとつを丁寧に味わうことなのかもしれません。
なんとも贅沢な日曜日でした。