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幸せな出産

幸せな出産
今日は、娘のハルカの20歳の誕生日。

穏やかで心優しい娘に成長してくれました。

深い満足感と感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
幸せな出産

ハルカは結婚して5年目に、やっと授かった赤ちゃんです。

不妊治療に通ったものの原因がはっきりせず、もんもんと過ごした日々。

そんな中、恩師の江崎先生から野口整体の野口晴哉先生の1番弟子、吉田順平先生をご紹介いただいて通い始めました。

「うむ、原因左右の骨盤のズレ。月2回通えば、4か月で治るでしょう」

着物をお召しになった吉田先生は、ちょっと怖そうな感じでした。

イメージとしては、サムライのよう。

暖かい日差しの差し込む立派な和室にはモーツアルトが流れています。

先生は私の脊骨を上からたどって調整していき、気を当てていきます。

時間にして7分ぐらい。

あれ?もう終わり・・?

でも、原因がわかっただけでも気分はすっきり。

そして、先生は覚えているかどうか分からないけれど、

約束通りの4ヵ月後に

「もう、いつ赤ちゃんができてもおかしくない体ですよ」

と言われました。

そして、妊娠がわかったのは、何とその4日後でした。

まるで魔法のよう!

気晴らしにと申しこんでおいたハワイ旅行をキャンセルしたほうが良いかと伺ったら

「ハッとすることのないように」

「馬に乗るのは、駄目でしょうか?」→馬に乗って海辺を走るのが夢でした

「ご自分で考えて・・・」

もう〜〜〜穴があったら入りたいくらい恥ずかしかったです。

妊娠中は、健康な子供に育つよう、また自然な出産ができるように心がけて、大事に大事に育てました。

出産は、吉田順平先生にご紹介いただいた目黒の海東助産院の海東花子先生のもとで。

と決めていました。

海東助産院は、目黒の昭和の小さな一軒家です。

出産の日。

タクシーで駆け付けたら、花子先生のお友達のおばあちゃん仲間が炬燵に入って、みかんを食べながらおしゃべりに花を咲かせていました。

「まあ、炬燵にあたって、あたって。みかんでもおひとつど〜ぞ」

どんどんお腹が痛くなって来るのに、こんなにのんびりしていていいのでしょうか?

「あれあれ。痛いの?」

「まだ、まだだよぅ。ヨーグルトでも食べるかね?」

仏壇のある居間では、お線香の香りとみかんや御煎餅の匂いが混ざって、なんだか妙に落ち着きます。

「さて、そろそろ上に行きますか。っと〜」

隅々まで清められた2階の和室は雨戸が閉まっていて、おひさまの匂いのする蒲団が敷いてありました。

床の間からは、かすかな花の香りが漂っています。

覚悟はできていたものの、驚きました。

「ここで、産むん・・・ですよね」

「そうそう。戦後の産めよ増やせよの時代から、すごい数の赤ちゃんの出産に立ち会ってきたからね。使うのは、これだけ」

なんと、ソラマメのような形をした銀色のお皿にハサミが置かれているだけです。

「後は、私の腕!器具も機械もいらないの」

白い割烹着を身につけ、太い腕をパンパン叩く花子先生の頼もしいこと!

花子先生と私。そして駆け付けた夫と3人だけで、ハルカの誕生に立ち会います。

静かな、温かい出産の時でした。

産後は、左右の脇の下に挟んだ2本の体温計の温度が一致するまでは、起き上がらず寝たっきりです。

左右に開いた骨盤が徐々に戻るのを待つのです。

その間、雨戸をしめた真っ暗な部屋でおくるみにしっかりくるまれたハルカは、お腹の中と同じ状態にして私の横で寝ています。

お腹の中から出てきた赤ちゃんがびっくりしないように徐々に慣れさせて行くのだそうです。

3度3度の花子先生の手作りのお食事のおいしいこと!おいしいこと!

滋味深いおふくろの味に感動して泣いてしまう私。

起き上がれないのでトイレの世話もしていただきました。

助産院に入院していた7日間、私たった一人のために、本当に良くしていただきました。

こんなに贅沢なお産が出来たこと。

そして、産まれてきてくれたハルカ。

家族を守り、安心して生きていけるよう大黒柱となって支えてくれている夫。

私の誇りです。