Riezm Academy

靴を磨く

夫は、とってもおしゃれな人です。

いつも同じスーツと思いきや、裏地の色が違っています。
今のシーズンは、スーツの裏地とワイシャツ、ネクタイ、ポケットチーフ、パシュミナのマフラーを同系色や絶妙なバランスでセンス良く揃えるといったニクイ演出をしています。
また、季節感を大切にするので、バレンタインの日はピンク系、イースターは暖色と黄色、など楽しむのが大好き!

ワイシャツは、ダブルカフスのアラン・フィガレ。
クリーニングで穴が縮んだのか、力ずくでカフスボタンをねじ込むことも多いようですが、めげずにカフスボタンは毎日着用。

ネクタイは、きれいなグラデーションで色別に揃えてあります。

ズボンのプレスは信用のない私には任せず、自分のお気に入りのアイロンでバッチリプレスします。
ですから間違いなく1ッポン、筋が通っています!(私がすると2本になることもあり)

一緒に出かけるときなど、「あら。また着替えてる」
直前に私の洋服と色を合わせ着替えなおしたりする事もあります。

さてさて、靴に関しては、月〜金と曜日別の靴を持っています。
同じ靴を2日履くと痛むから続けて履かないってワケ!

朝、さっと磨き、帰宅してからもさっと汚れを取り大事なシューキーパーを入れ、週末は全足並べて靴磨き。
1滴の水を垂らし、クリームを刷り込み顔が映るほど磨き上げます。

「ほ〜ら!ピカピカだよ〜!」

高々と差し出したのは、私のパンプス。
ちょと、それ最近履いてないよ。。。
でも、有り難いことです。

そんな夫が「ねえ。靴下に穴があいちゃったんだけど、かがってくれない?」
と持って来ました。
会社に履いていく黒い靴下です。

「え〜!そんなの今時使い捨てでしょ。ストッキングと同じよ!
 それに全部同じ靴下で揃えてるんだから1つ穴あいても反対が残ってるじゃない。
 セットにすれば、まだまだいける」

「でも、でも。イギリスの紳士は、穴を繕って履くらしいよ。。。」

「そうか。やってみるね!」(・・・わかったよォ)

何十年かぶりに靴下に当て布をして繕う私です。

イギリスに来て、靴下を繕う私。テムズ川がどぷんどぷんと音を立て、静かな夜がふけていきます。

こんな生活も悪くないなって思います。